ダラ奥こしあんの家族大好き!

未就学児×2と姑とのギリギリな日々を綴ります。松江塾ファン。

溜め込んだ三語短文

新年度を迎え、環境の変化からか夕方に眠ってしまう事が増えた息子。

音読は何とかなるが、先週の火曜日から三語短文が進まず6日分も溜め込んでしまったので、日曜日に一気に消化する事になってしまった。

長い日曜日

息子の三語短文は、短文にならない事が多い。3つの単語を使った別々の話になってしまう。息子と一緒に一文になるように話し合いながら校正をすると、それなりに長い物語になり、その物語を要約すると、やっと短文になる。

三語短文のノートにはその過程を書いたり、その都度で息子の言葉の使い方で気付いたことや、辞典を引きながら単語に関する補足をメモる。たまに息子が文字を書いたり漢字を練習する事もある。

そんな感じで三語短文に取り組んでいるので、時間がかかる。それを一気に6日分もやるだなんて無謀としか思えないのだが、これ以上溜めるともっと苦しくなるし、溜め込む事の弊害を実感してもらうには良い機会だと思った。始める前までは…。

役割分担

午前中は夫と子供達で公園で遊び、その間に私は仕事を進め、午後に夫とバトンタッチして子供達の勉強を見る作戦で行こうと思っていたが、公園遊びが余程楽しかったのか、昼食後、息子はなかなか勉強をやりたがらず、三語短文を始めるまで2時間ほどかかってしまった。

その間、娘は動画を見る為に黙々と名前の書き取りや運筆を進め、おやつの時間までに全てを終わらせていた。

勉強を済ませて動画を観ている娘を横目に息子はグダグダとしていたが、「勉強しないとオヤツは出さない」と脅すと「お母ちゃんじゃなくて、お父ちゃんと一緒にお勉強したい」と言ったので、午前に引き続き午後も夫が子供達の面倒を見る事になってしまった。

夫が息子の三語短文を見る場合、息子の語りをその場で要約してササッとノートへ書いてしまうので早く終わるが、息子は単語を覚えていない確率が高い。ただのお話作りで終わってしまう。

話を膨らませたり、内容にツッコミを入れたりして息子と会話があればいいのだが、それもない。

※ 取り敢えず「指定の言葉を使ってお話をつくった!」という達成感を持ってもらうのが目的なら、話を作りっぱなしでもよいと思う。

夫に三語短文を託すのは不安しかなかったが、数時間後に様子を確認しに行くと、不安は的中していた。

息子と夫は、まるで売れっ子作家と口述筆記のライターのような関係でお話作りを進め、既に2日分が終わろうとしていた。

夫がやつれた顔をしていたので、ここで私と交代する事にしたが、息子はあからさまに嫌な顔をしたので、気を引く為に息子を物で釣る事にした。

「ひそひそ」と「こそこそ」の違い

14日の言葉「ひそひそ」を息子に理解してもらう為に、アイスを使うことにした。

我が家では風呂上がりにしかアイスを食べられないルールにしている。

息子の耳元で「アイス食べたい?」と聞くと息子は大きい声で「うん!」と元気よく答えたので「お父ちゃんに聞こえないように『ひそひそ』声でお返事してね。で、ここから先が大事なんだけど、アイスは絶対に誰にも見られないように『こそこそ』しながら食べてね」と言ってアイスを渡した。

息子は小さい声で「うん」と言うと、ニッコニコで部屋の隅の死角になっている所へ行ってアイスを食べ終えると私の元に戻って来たので、そこですかさず「『ひそひそ』と『こそこそ』って似てるよね。どう違うか分かる?」と訊いた。

息子は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした後、1〜2分考えて「同じじゃないの?分かんない」と答えたので、息子に辞典をひいて調べるように促した。

息子は渋々と言った様子で、私と辞典を引いて言葉の意味を調べたのだが、辞典の説明ではピンと来てないようだったので、今度は夫と娘に協力してもらって「ひそひそ(ひっそり)」と「こそこそ(こっそり)」の違いを実演する事にした。

◯んこ野郎

娘の言葉遣いは変な方向に独特で、トイレにこもった夫の事を「◯んこ野郎」と呼ぶ。ある意味間違ってはいないのだが、トイレに入っただけで4歳児に「父ちゃん、◯んこ野郎だね」と事実を罵倒される夫を見ていると、笑いが込み上げてくる。因みに、娘は勘が良いので私には「◯んこ野郎」とは言わない。

夫は子供達から逃れる為にトイレで休憩する事があり、それを私は黙認しているが、子供達はそんな夫を許せない。

娘にはキチンと例の言葉が世間ではNGワードである事を叩き込んでいるので、夫がトイレで籠城しているのに気づくと、そそくさと私のところへ走り寄って来てプリプリしながら小さい声で「お父ちゃん、また◯んこ野郎だよ!」と報告してくれる。

…と、前提が長くなってしまったが、「ひそひそ」と「こそこそ」の違いである。

息子に、トイレに入る夫とそれを私に報告しにくる娘の様子を言葉で説明するように言った。

息子は暫く考えた後「お父ちゃんがこっそりトイレに入ったのを〜、娘ちゃんが見てて…、あっ!!!お母ちゃんにメッチャ小さい声で『◯んこ野郎』って言ってた!」と言った。喋りながら何かに気づいたようだった。

そこで、息子に「『ひそひそ喋る』とは言うけど、『ひそひそ歩く』とは言わないよね?」と言うと大きく頷き「『こそこそ』歩く!」と言った。

ここまで気が付けば充分だろうと思って、再び辞典を開きながら、「こそこそ」は誰かに見つからないようにしている時に使う言葉で「ひそひそ」はなるべく音を立てないように小さな声で喋る時に使う言葉だ、と説明した。

だいぶ時間はかかったが、息子は「ひそひそ」と「こそこそ」の違いに納得したようだった。

一旦納得すると、息子は三語短文を作るのが早かった。違いが分かるから言葉をどう選んだら良いのか分かったのだろう。

その後、息子は集中して残った分の短文を作り上げ、溜め込んだ分をキッチリ消化することができた。終了したのは就寝時間ギリギリだった。

言葉って聞き覚えがあっても、意味がわかないと使えないし、小さい子供の場合、腹に落ちる感覚がないと理解は無理よなぁ…って当たり前のことを家族で一日かけて実感した休日だった。疲れた…。