ダラ奥こしあんの家族大好き!

未就学児×2と姑とのギリギリな日々を綴ります。松江塾ファン。

中だるみ②

前回の続き。

夫婦茶番

茶番の当日。普段になく朝飯をてきぱきと準備したので義母に「あら、珍しい」と言われてしまったが「早く一息つきたいので…」と、それらしい事を言ってお茶を濁し、夫の登場を待った。

子供達はEテレの0655に夢中でなかなか食卓につこうとしなかったが、私がデザートのりんごを剥き始めると、わらわらと寄ってきて「ウサギさんにして欲しい!」とか「青リンゴは嫌だ!」など好き勝手言いながら席に着き始め、夫以外の皆が揃ったので、おかずを取り分けながら、ご飯を食べ始めようとした時、夫が欠伸をしながら部屋へ入ってきた。

開口一番「息子君!一昨日のテスト、不合格だったんだって??お父ちゃんびっくりしたよー」と息子に話しかけた。

息子はキョトンとしていたが、夫の言葉に対して「そうだったみたいだね…」と少しニヤニヤしつつもバツが悪そうに答えた。義母も私も夫と息子の顔を見ながら何事?という顔をしていた。

続けて夫が「きちんとお勉強していた?」と息子に訊いた。息子は少しだけ表情を緩ませながら「ふらいぱんじいさん、やったよ?」と言った後で何かに気づいたのか「あ!計算もやってるよ?あと漢字も書けるよ」と言った。

夫は「きちんと勉強するっていうのは、できる事や好きな事ばかりじゃなくて、できなかった事をできるようにする為に、問題を解いたり考えたりする事だよ。息子君は、そういうお勉強はできていたかな?」と、改めて訊いた。

息子は「うーん…」と考え込んだ後、不安そうな顔で「息子君、できてないよね?」と私に訊いてきた。いきなりこっちかい!と思いつつ「その質問に母ちゃんは答えてやれない。息子君はどう思う?」と返した。

息子は夫と私の顔を見比べて、しばらく考え込んだ後、しょんぼりしながら小さい声で「…できてないと思う」と言った。

私は「息子君が『できている』と思うなら自信を持って『できている』って答えていいんだよ。親の顔を見て答えを探さないで、よく考えてごらん」と、少し踏み込んで考えるように促した。

本当に「できている」と思っているなら致命的だし、考え方を根本から変えるために親の方がもっと息子に寄り添わなければならない。

息子は少し泣きそうになりながら「できてない!」と言った。私は少しホッとした。

ここで夫が「じゃあ、きちんとお勉強しないといけないね。お母ちゃんはね、息子君の勉強を見るために早く仕事を終わらせて、お迎えに行ってるんだよ。お勉強しないと、お母ちゃんがやってる事が無駄になるよ?」と、息子には少し難しい話を差し込んできた。

仕方ないので「お母ちゃんねぇ、お勉強を見ないで済むなら本当は働きたいんだ。美味しいものをいっぱい食べたいし、ロックミシンが欲しいし、息子君や娘ちゃんにも新しいオモチャを買ってあげたいし、そうするにはお金が必要でしょ?お金を稼ぐには働くしかないんだよ」と説明を加えた。

「だけど、今、働いてお金を稼いで楽しい事をするよりも、息子君がきちんとお勉強をして、色々なことを覚えて、ゆくゆくは自分であらゆる物事を判断できるようになる事の方が、うんと大事なんだ。だから、お勉強をさせる為に早くお迎えに行ってるんだよ」とそこまで言うとしょんぼりしていた息子も少し分かったような表情をしていた。

義母への再確認

しょぼくれた息子を放置して、今度は夫が義母の方に向いて、なぜ、子供を早い段階で松江塾に入れたのか?を話し始めた。

私たち夫婦は高卒だし、子供の勉強を見る方法が分からない事や、子供達には早めに独立して欲しいと思っている事、それには「自学」の力が必要な事、「自学」を身に付けるには松江塾しか無い事、松江塾では基礎をしつこいぐらい繰り返す事など、他にも色々あったが、私達がメリットだと思っている事を伝えてくれた。

また、義母が施設に入っていた5〜6年の間にかなりの出費があったので、子供達が高校、大学と進むなら、可能な限り公立に進んで欲しいと思っている事、通学圏内の公立高校の偏差値が軒並み高い事も併せて伝えた。

それに対して義母は出費の部分には触れず「そんなふうにやっている塾なら大丈夫だね。通う事自体は賛成だし、勉強もドンドンやればいいと思う」と言ったので、すかさず夫は「だから、勉強している時は母さんも協力して欲しい」と畳み掛けた。

ここで幼稚園のバスが来る時間になってしまったので話を切り上げたが、義母も息子も私達が打った茶番で、ある程度言いたい事を理解していると思う…というか、思いたかったのだが。

それから

義母は勉強中に進行の邪魔をする事がなくなった。だが、勉強の話題になると「息子君はまだ小さいのによく我慢してるよ」と言うようになってしまった。

果たして、頑張る事と我慢する事は同列だろうか。頑張る事とは忍耐とも言い換えができると思うが、忍耐と我慢の言葉の持つ意味を考えると、辛い事に対するベクトルが正反対なので、私としては義母のこの言葉を聞き流してしまう事は出来ない。

それに、私から見て息子は「頑張っている」と思う。それも、相当頑張っている。勉強に対する忍耐力だけは高い方だと思う。なので、小さい抵抗だが、義母には「息子はよく『頑張って』ますよね〜」と相槌を打つ事にしている。

そして、子供達は相変わらず、帰宅すると眠い様子だが、一応勉強しようという姿勢は見せてくれる。だが、寝てしまうとしっかりと朝まで寝てしまい起きない日がずーっと続いた。

息子は最低限、音読だけはこなすが、授業の復習やペナテストのやり直し等、全然手についていない。分かってはいたが、一度でも緩めた手綱は何度引き絞ってもなかなか元のリズムに戻す事ができない。

またしても低空飛行へと戻ってしまったが、こうなればあとは這い上がるだけだ。3月後半ごろのような勉強のリズムに戻す事にまずは集中しようと思う。