ダラ奥こしあんの家族大好き!

未就学児×2と姑とのギリギリな日々を綴ります。松江塾ファン。

天国旅行

伯母が危篤との知らせで、家族を置いて独り、関西へ向かった。

私の伯母は、実母の身体が不自由だったので、学校の催しがあると、自分の家族を置いてわざわざこちらまで駆け付けてくれる人だった。

愛情深さと責任感が強く、何事も言葉ではなく行動で示す事のできる、とてもしなやかな人だった。

そんな伯母が骨のように白く儚く痩せ細り、命が尽きようとしている姿を最期に見せてくれた事に、感謝の念が絶えない。

仏教では死ねば浄土へ行き、娑婆の執着は全て無くなるという。憎しみあった人でさえ何の感情もなくフラットにいられるのだと。

愛も執着というのなら、私が浄土へ向かう頃には伯母は私の事を忘れているかもしれない。憎しみあった人でもそうなら、愛情を抱いた人の事は尚更だろう。浄土が一体何の救いとなるのか、もはや分からないが、この世の苦しみの一つである「愛別離苦」を、この身がバラバラになりそうな痛みと共に、私は深く味わっている。

伯母よ、安らかに眠れ。私は伯母無しにはこうして育つ事は出来ませんでした。私も伯母のような立派な大人になれるようにこちらで頑張るので、伯母はゆっくりと休んでください。