昨日は案の定、私が寝坊し、朝の時間帯に音読はできなかった。
悪いのは私だが、家から送り出す前に息子へ「帰って来たら宿題をやるからね」と念押していたので、14時のバスで帰って来た子供達は家に上がるなり宿題を警戒しながら「動画、今日はダメだよね…」としんみりした顔をしていた。
そこでサプライズ
先週、幼稚園のいちご狩りの日に発熱し、大量のいちごを食べる夢が叶わなかった息子。
それから事あるごとに「いちご、20個食べたかった…。でも、熱だったからなぁ〜…」と、こぼしていたので流石に気の毒になり、奮発して2パック購入していたのだった。
宿題の前にオヤツにしよう!!!ってんで、洗ったいちごを皿に盛って出すと「息子君、これ全部食べていいの?!」と、目ん玉が溢れそうなぐらいビックリした顔に。同室にいた義母も娘も、息子の嬉しそうな様子を見てニコニコしていた。
サプライズの後は自学
食後に「宿題をしよう!」と息子に声を掛けると嫌そうな顔をしていたが、100均で購入したペラッペラのドリルを見せると「それなら息子君できる」と、ドリルに着手してくれた。
息子は書取りの練習を今までにやってこなかったので、文字を書かせてみても、書き慣れない手で何とか文字の輪郭を再現しようとして、大きさやバランスは破滅的。とてもじゃないが字には見えない。
嘘みたいだが、⑥の隣の「7」と「8」、これで本人は上手に書けたつもりでいる👇
ドリルを何枚か進めるうちに、数字を書き直させたり、息子の手の上から鉛筆を握ってゆっくり字を書かせたり、字を少しでもきれいに書かせるように、あれこれやってみたのだが、どうもやり方が気に食わない様子の息子は目に涙を浮かべながら「触らないで!!!」と怒った。
ここで引き下がったら何も進まないので、どうして字を書き直すのか、鉛筆を息子の手の上から握るのか、なるべくやさしく説明し「問題を解いても字が書けなかったり、キチンとした形の字でないと読めなくて×(バツ)にされてしまう」と伝えた。
その説明でピンときたのか、急に文字を書く気になった息子はおもむろに「名前を書く」と言い出した。
先週の授業冒頭のテストで書けなくて半泣きでキレた自分の名前である。
意外と何とかなりそう
画数の少ない字から教え始め、手本の隣に字を書かせながら上手くできたところを褒めると徐々に調子が上がり始め、息子は3回名前を書く事ができた。
良い気分のまま次に進みたいと思い、三語短文に着手。
今日は幼稚園児に刺さるキーワード(こびとずかん、いまだに現役なんですって…)があったので息子でも出来るかと思ったのだが、言葉を使うように促すのは結構難しい。
1文に3つの単語を盛り込めなかったので2文になってしまった。
3/12 「こびと」「てんき」「にんき」
「にんき」ものの「こびと」がいたずらをしようとしている。散歩の時に見つけた「てんき」シールを木に貼り続けた。
更に短くなるよう、要約する作業を挟むとまた息子の機嫌が悪くなりそうな予感がしたので、ここで計算音読を挟み、やっと毎日の音読に進んだ。
音読時のトラブル
勉強に使ってるちゃぶ台には持ち運び用の持ち手が付いており、息子はコイツがブラブラしているのを手で弄ぶのが好きだ。
でもって、ここまで書いてあるので想像が付くだろうが、息子は持ち手をブラつかせながら音読をしていたので、手を上からパシッと軽く叩いてしまった。
やった瞬間はしまった!!!と思ったのだが、息子はそのまま最後まで課題を読み切と、終わるなり顔を真っ赤にしながら目に涙を浮かべて黙り込んでしまった。
すまぬ…
息子に何が嫌だったのか、分かっちゃいるが訊いてみると、絞り出すように「おててをバシってされたのが、嫌だったの…!!」と真っ赤な目で睨まれた。
私が悪かったのは分かっている。息子には手を叩いて悪かったと謝り、次はどうしたら良い?と訊いた。すると「また息子君がブラブラをしていたら、おててを優しく握って、下げて欲しい」と言われたので、次からはそうすると約束した。
だが、頑なに拒否
だが、これで話は終わらず、息子は自分が持ち手をブラブラさせていた事を気にし続けていたようで「宿題が終わったから動画を観ていいよ」と伝えても、「ブラブラしてたから…」となかなか動画を観ようとしなかった。
私は子供と付きっきりの2時間で膀胱が限界突破しそうだったので、これ以上面倒なのはごめんだったのだが、同室で娘の相手をしていた義母が無言で私を見つめ、ソッとTVを付けてEテレにチャンネルを回すと「行きなさい」と言っているかのように頷いてくれた。
何かあれば爆発する(漏れる)ギリギリの状態で、義母の心遣いはとても嬉しく、地蔵のように固まってる息子を尻目に、構ってもらいたくてしがみついてくる娘を振払いトイレへ駆け込んだ。
ならば賄賂だ
出すものを出してスッキリした後、本来であれば3日かけて家族には内緒で消費するつもりだった私のあんドーナッツを3つ出して部屋に戻ると、娘は疲れ果てて寝ていた。
息子と私が膝を突き合わせながら勉強している最中、娘は義母と一緒に自分の名前を書く練習をしていたらしい。
死んだ目の息子に向かって私が背後からあんドーナッツをバッと出すと表情がパァーと明るくなり「食べる♡」と、地蔵から人間に戻ってくれた。
それから義母と息子と3人であんドーナッツを無言で貪り食った。
宿題を始めてから2時間。義母と私の間には「みんな良くやったよな!」ってお互いを称える意識があったと思う。
息子も娘も、幼稚園から帰ってきてのんびりしたかっただろうに、勉強をさせられて不本意だったかもしれない。だが、文字が書けるようになって赤鉛筆で○を付けてもらっている時の嬉しそうな顔を見ていると、これはこれで子供たちなりに今やっている事を楽しもうとしてくれているのかも…と、思う。
ならば、子供に勉強をさせる時間くらい、子供を楽しませてやれるように私も色々と工夫しなければならない。今は余裕がなくて難しいが、ゆくゆくはそうしてやれるように私も子供と一緒に学んで行きたい。