ダラ奥こしあんの家族大好き!

未就学児×2と姑とのギリギリな日々を綴ります。松江塾ファン。

今日も今日とて

まだ4歳の娘にキレ散らかしてしまった。

あれだけキレないように気を付けようと思っていたのに失敗の巻である。

切れた後の状況撤収を夫に押し付け、オロオロとしていた義母に肩を揉んで貰い(鬼嫁)、ギリギリと痛む胃をさすりながら、自分の怒りは正当だったが「叱る」という観点で見ると何の効果もない怒り方を娘にしてしまった、と反省。

同じ事を繰り返したくないので、キレるに至った流れを書いてみようと思う。

何で、どのようにキレたのか

娘は野生児の如く、手で触れる範囲の物を興味が赴くままに「しゃぶる・破壊する・汚す」の三拍子揃った、どこに出しても居た堪れないクラッシャーである。

今まで再三に渡り「娘ちゃんの物でないモノには触ってはいけないよ」と伝えてきたのだが、壊されたものは多岐に渡り、娘が何かを触っていると過剰に反応する様になってしまったのが昨年の事。

幼稚園に入園してからは、学友の物を取り上げてトラブルを起こす可能性が高いと思ったので「誰の物か分からない場合は、近くにいる大人に声を掛けて"欲しい"とか"触りたい"とか"貸して欲しい"とか伝えるように」と折に触れては言い聞かせてきたのだが、左耳から右耳へと言葉は流れ、娘が行動を改める事は当然無かった。

そんな娘が今日は2回、私物を壊したので流石に頭に来て1回目で説教をし「許可していないものを勝手に持ち出して壊すのは泥棒と同じ!次やったら警察連れて行くからな!」と脅しておいたにも関わらず、2回目が起きてしまった。

壊されたものは隙間時間を見つけて必死に作った趣味の裁縫用具だったので、こちらは恨み骨髄…!!キレることに迷いはなかった。

「娘ちゃん!勝手に壊したんだから娘ちゃんは泥棒だよ!!警察に行こう!」

娘に強い口調でそう告げた瞬間、娘のちっこい目が点になり、顔色が失せ、絶望の表情になった。

同じ部屋に似た義母は何とも言えない表情で楽しみにしていた朝ドラの再放送と自分の気配をソッ…と消し、娘は小さい声で「娘ちゃんねぇ、なんかねぇ、なんかねぇ、なんかねぇ、なんかねぇ…■△●×◇▼○」と目を泳がせながらゴニョゴニョ喋り始めたのだが「どうして勝手に持って行ったの?!」「なんで壊したの?!」「どうしてお母ちゃんに話しかけなかったの?!」と、娘の話を聞かずに矢継ぎ早に捲し立ててしまった。

それでも娘は私の尋問にキチンと答えようとして何かを喋ろうとしてくれていたのだが、怒り心頭状態の私は「これから警察行くからね!!!」と一方的に宣言。

玄関まで連れて行ったところで娘が「いやーだぁああああ!!!!」と号泣し私にしがみ付いてきたのだった。

振り上げた手を上手に下ろせない

ただ、この段階で頭が冷え始め「このままではマズイ」と思い「お父ちゃんに警察行ってくるって伝えてくるからね」と、娘を置いて2階にいた夫に助けを求めた。

夫には今までの経緯を伝え「警察に連れて行くと言ったが、本当に連れて行くわけにもいかないし、間に入ってもらえないか?」と、尻拭いを求めた。

夫は起こった事は仕方ない…と言った表情で「とりあえず娘ちゃんと話してくるね」と言ってフラっとどこかへ行ってしまった。

怒ることで何を達成したかったのか

落とし所を考えずにキレた自分が一番悪い。

娘には、その辺に置いてある物を無闇矢鱈に触って欲しくなかった。

ならば、それなりの対応をすれば良いという事になるのだが、動物や赤ちゃんのように、手に触れる場所に触られたくない物を置かない作戦はそろそろ無効だと思っていて、親の目の届かない場所ではそんな配慮がないのが当たり前だし、そう言った場所で粗相をすれば親の責任になる。

小さいながらも社会に出れば社会のルールが適用される。

子供同士、子供と大人、その関係性のなかで適用されるルールをキチンと把握しておく事が社会性につながると思っているから、ルールを破れば叱るし、ルールを守れば褒める。

このゴタゴタを綺麗にまとめれば、最初にルールを破った時点で警告を出し、2回目でルールを破った事に対するペナルティを与えようとした、という事になる。

だけど「時間をやりくりしてやっと作った趣味の道具を壊された」という、やる背ない怒りがこの事態を混迷させてしまったのだ。

どうなったのか

夫に助けを求めに行っていた頃、娘は隠れられる所を探して、震えて泣きながら風呂場の片隅に身を縮めていたそうだ。

脱衣所で夫は娘と目線を合わせながら「娘ちゃんの物以外は勝手に触ってはダメだよ」「ヒィイイ〜ン…」「触りたい時は何て言うんだっけ?」「ヒィッ…ヒィッ…、さわらせて…、ウゥ〜」「誰に向かって言うの?」「…お母ちゃん、うわぁああああ〜ん!!!」というやりとりを通して、私が娘に伝えたかった事を伝えようとしてくれていた。

怒られている当人には怒っている人の事情なんて推し測りようもない。ガンギレされて娘もきっと理不尽な気持ちになっただろう。だが、こんな事は外に出ればいくらでもある。

外で面倒事を起こす前に目の前でやらかしてくれて良かったと思いつつ、日々、折に触れて「勝手に他人のものを触るな」はしつこく伝えよう、次キレる時は私情を横に置けるようになりたい、と思った。

それから一晩経って

娘は私に対して若干距離を取っていたが、時間が経つにつれて「リンゴを切って欲しい」とか「作った紙人形を褒めて欲しい」など、普段と変わらない様子を見せてくれるようになった。

お絵描き中に義母の色鉛筆を無言で使おうとした瞬間、娘に「何ていうんだっけ?」と問いかけたら緊張した面持ちで「かーしーて!」と答えたので、すかさず「誰に?」と突っ込むと「おばあちゃん!!!…(5秒くらい間を開けて)おばあちゃん!いろえんぴつ、かーしーてー!」と言うことができた。

よしよし…ってんで、義母も私も顔を見合わせてから色鉛筆を娘に渡したのち、義母からデイサービスの利用者で、娘を泥棒扱いしている人の話を聞かされた。

義母は「"なぁ〜んでも勝手に持って行っちまう、娘は泥棒だ"って息巻いていたけど、そういうふうに育てたのはその人なのにねぇ…。あなたも歳を取ってからそういう事を言わないで済むようになれるといいわねとじっとりした目で私を諭してくれた。

言葉に詰まったのは言うまでもないが、その言葉で義母が私と娘を人一倍心配してくれているが伝わってきた。

そして「私も孫達に対して怒りがちだから、もっと優しい言葉をかけられるよう、脳トレがてら、息子がやっている三語短文をこれから毎日やってみるわ」と言い出した。

え?!っと、目ん玉見開いて義母を見つめてしまったが、義母はやると決めたらブレない鉄の女なので、本当にやる気だ。

体験中の身の上だが、松江塾には親子共々どころか3代でお世話になってしまって、コスパ最高の塾である事は間違いない…。

あとはこの環境を活かせるよう、日々を少しずつやりくりして行くのみ。

全て私が腹を括るしかないと思わされる出来事だった。